ベックマン9011ブラックチェリーの経年変化をレビューします。
購入してから大体10年くらい履いたので、10年選手です。
10年のエイジングでどのような具合に仕上がるのかご紹介します。
まずは、レッドウィングのベックマンを簡単に説明します。
ベックマンとは
そもそも、ベックマンはレッドウィングの創業者である チャールズ・ベックマンの名前が由来しています。創業者が自分の名前を付けるほど品質の高いブーツということです。ベックマンは、黒・ブラックチェリー・茶の三色展開で、以前はレッドウィングの中で1番人気のモデルはアイリシュセッターでしたが、現在のレッドウィングの1番人気のブーツはベックマンです。その中でも最も人気のカラーがブラックチェリーとなっています。
ベックマンシリーズには、2種類のモデルがあり、通常のハイカットモデルとチャッカモデルがあります。今回ご紹介するのは通常のハイカットモデルです。
チャッカモデルについては、こちらの記事でご紹介しています。
人気の秘密は履けば履くほど味がでる、経年変化(エイジング)です。3種類のカラーの中で最も経年変化が綺麗に現れるのがブラックチェリーです。新品で購入し、履きながらベックマンを育てていき、5年経過してやっと完成するといわれています。
2017年には、ベックマンの新しいモデル、フラットボックスが誕生しました。
私がベックマンを購入したきっかけ
私が購入したきっかけも、レッドウィングの中でも革質が最も良いと感じられたことと、洗練されたデザインに惹かれて購入しました。
私はブーツを一生モノとして長く付き合うことを念頭に購入しています。
- 革質が良いこと
- デザインがシンプルであること
この2つが長く大事にブーツを履いて行くために一番大切だと思っています。
デザインが派手だと、年齢とともに、趣向が変わってしまう恐れがありますし、服装が変われば、合わせるブーツも変わってしまうので、履かなくなってしまいます。
ベックマンは、品質とシンプルさの両方を兼ね備えていたため、購入しました。
ブーツを初めて購入する方には特に、ベックマンがおすすめです。
10年間の履いたペース
主に秋冬がメインになりますが、履いたペースはまちまちでした。
週に何回も履く時期もあれば、数ヶ月放置していた時期もあります。
ただし、1年間全く履かないなどの大幅な空きはありませんでした。
ケアの方法
基本的には、履くたびに馬毛のブラッシングをし、シューキーパーを入れていました。
シューキーパーはブーツ用ではなく、普通のビジネス用のものです。
また、気になるタイミングで同系色のブラックチェリーカラーのクリームを毎回入れていました。
ベックマンブラックチェリー経年変化(エイジング)結果
10年選手のベックマンがこちらです。
紐をつけていない状態の写真です。
足先に大きな皺がよっているのは、通常のワンサイズオーバーで買ったためだと思われます。靴下の厚さに合わせてインソールを入れて履いています。やっぱりジャストサイズで買った方がきれいに皺が出たと思います。
しかし、ハーフサイズオーバーでないと寒い日に分厚い靴下をはけないので、機能面を考えればこのサイズでも良かったと思います。
トゥー(つま先)のアップです。(少しピンボケしています。。。)
トゥーのエイジング
トゥーは色がはげるのと、クリームによる補色を繰り返しています。クリームの色が薄く、色がはげているのが少し目立っています。しかし、色がはげるのと薄色の補色を繰り返しているので、いい感じに深みのある色合いに仕上がってきていると思います。
濃いめの色で補色することで、グラデーションを作り、アンティーク調に仕上げるのが流行っていますが、私はワントーン薄い色か無色で補色するのが好きです。
このベックマンはブラックチェリーでもともと濃いので、徐々に色あせていく部分と濃い色が残っている部分の差がきれいな経年変化の仕方だと思います。
あえて、足先やコバの部分のみ黒のクリームを入れ続けて経年変化をさせたベックマンを見たことがありますが、それはそれでめちゃめちゃかっこ良かったです。
好みの問題ですので、最初にどちらの方針で行くのか、決めてケアしていくと良いと思います。
シューレース裏(タン)のエイジング
最もいい感じにエイジングしています。
たまに行うクリームケアの際、しっかりシューレースを外してタンまでクリームを塗っていたおかげだと思います。(人に見られることはないので、完全に自己満ですが。。。)
紐を付けた写真がこちらです。
シューレースは1年前に新品に交換しました。近くの靴屋さんで同じ長さで蝋引き平紐のシューレースを購入し、取り付けています。幅が少しもとのシューレースより広いですが、蠟引きのシューレースは経年変化することで幅が狭くなるので問題ありません。
最近のベックマンのモデルには蝋引きではないシューレースがデフォルトの仕様となる場合が有るそうです。以下理由から、交換することをお勧めします。
- 蝋引きでないと安っぽく見える
- タン(シューレースの下の革)のエイジングが蝋引きの紐でないと綺麗に現れない
- 蝋引きだと紐がめったにほどけない
シューレースは必ず、蠟引きにしてください。
よこから撮った写真です。かかとにも若干皺が入ってしまっています。
安いシューキーパーを使ったのか、かかとを潰して履いてしまったのか、皺が入ってしまいました。
これも味だと思うようにしています。
以下フラッシュありの写真です。
クリームを無色ではなく、ブラックチェリーをメインで 使用していたためか、全体に暗い印象のままとなっています。また、ステッチが革と同じ色になってしまったのは失敗でした。これからは、メインに無色クリームを使用して、もうちょっと明るい風合いになることを期待しています。
皆さんがクリームで私と同じようにドレッシーなエイジングをしたい場合は、無色のクリームを基本ケアとして、補色の際だけ同系色もしくは、ワントーン下のクリーム使用するのが良いと思います。
改めて新品の参考画像と10年後の画像の比較です。いい感じにエイジングしてくれたと思います。
10年履いてみた感想
若いうちに買っておいて良かった
私も若いうちに買っておいたおかげで、今エイジングを楽しめています。
30歳にもなれば、子供ができて自由なお金もなくなります。もし、迷っている方がいらっしゃったら、すぐに買ったほうが良いです。
飽きても売らなくて良かった
正直一時期は経年変化が遅くて、飽きて売ろうかと思った時期もありました。
ただ、数ヶ月後にはまた育てる欲が再燃してきてという繰り返しでした。
今思えば、二束三文で売らなくって本当に良かったです。
ケアは本当に大切だった
馬毛のブラッシングとシューツリーを入れることは本当にやっていて良かったです。
10年着用したベックマンはほとんどがボロボロですので、履くペースが遅かったとはいえ、ここまで綺麗に保てているのはケアのおかげだと思います。
5年目以降が一番カッコいい
やっぱりベックマンは新品より、5年目からが一番かっこいいと再認識しました。これからも15年、20年履いて、もっともっと味のあるブーツにしていきたいと思います。
次回の修理予定
次回はオールソール交換を実施する予定です。次のソールは、「Vibram#430+フロントダブルMID」仕様にしたいと思います。
ベックマン(フラットヘッドじゃない方)の最も美しいカスタムです。
大阪の「ベックマン」という修理業者さんでビフォーアフターが見れます。
参考にしてみてください。
コメント